02_MUSIC AND STAGE

[stage]七月大歌舞伎・観劇記(その4)

 
 

 
 
はい、歌舞伎観劇記(その4)です。  

その1 
 
その2 
 
その3 
 
 

 
 
楽しみにしていた演目が、夜の部最後の「江戸の夕映」。
 
大佛次郎が十一代市川團十郎のために書いた戯曲ということで、
 
「きのね」にも登場していましたし、
 
時代的にも、一番わかりやすいかなーと(苦笑)。
   
 
ガイドを聴き始めて驚きました。
 
このお芝居、パラダイムシフトがテーマにあるんですね。 
 
しかも二重の。
  
 
お芝居の舞台は幕末、江戸城が無血開城したばかりの頃。
 
 
江戸の町には、新政府軍と幕府軍の小競り合いがまだ続いていて、
  
町人たちは薩摩武士たちが主軸である新政府軍を、 

陰で「田舎侍」とあなどりながらも、 
 
彼らが勝手に決めた決まりごとに生活を翻弄されている。
  
 
1953(昭和28)年3月に歌舞伎座で初演、とあるので、
 
この戯曲自体も、太平洋戦戦後のいろいろなものが、
 
ひっくりかえった中で書かれている。
 
 
3.11以降の、現在の日本の状況もシンクロしています。

(やはりそういう意図もあり、 
 
今回の演目に入ることになったようです。)
 
 
お芝居のなかでは、 
 
幕臣であった旗本たちの身の振り方もさまざま。 

  
武士としての矜持を捨てられず、許嫁に別れを告げて、 

函館へ落ちる軍艦へ乗り込む小六。
 
 
町人として生きていく覚悟を固め、 
 
あっさり刀を捨てる大吉。
 
 
地味ですが、小六の許嫁・お登勢の家も印象的。
 
幕府が瓦解した後は、碁会所を開いて、家計の足しにしていますが、 
 
徳川家が復活する日を夢見て、ちゃんと裃の手入れをしている。
 
(その後で、裃が二束三文で売られている描写が出てくるのが皮肉)  
 
 
海老様の小六はすごく合っていたと思います。
 
團十郎さんの大吉は「やや年長の友人」というより、 

やっぱり親子に見えてしまったけれど…。
  
 
箱入りっぽい純情さの中に、
 
武家の娘らしく芯の通ったお登勢ちゃんも可愛かった。
  
 
笑えるシーンもあり、初心者にはうってつけの演目でした。 
 
大阪の九月大歌舞伎は、同じ大佛*十一代目コンビの、
 
「若き日の信長」があるそうで、これも観たいなぁ~。
 
 

ということで、長くなりましたが観劇記おわり。
 
さ来週は、昼の部へ行ってきます!
   

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