[映画]『永遠の0』 絶望を抱えながらゼロ戦に乗った人。

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話題の『永遠の0』を、ようやく観てきました。

TVほとんど観ないのびゆらが一番好きな男性芸能人、

それが岡田君です(・ω<)  # もちろん今年の大河『軍師 官兵衛』も観てます。福岡藩祖ですしね! いや、マジでかっこいい・・・。 ま、それはさておき、この映画。 もう涙、涙・・・でございました。

映画に関する予備知識がまったくなくても、

太平洋戦争の旧帝国陸軍・海軍の無謀や無策、

各地でおこった悲惨な戦闘については、多少は知っています。

特攻隊という戦法があったこと。

この戦争に負けることも。

だから、最初から「破局」のイメージが色濃い。

わたしたちは映画の中で描かれた戦争が、どう破局していくのか、

それを傍観者としてじっと見ている。

また、宮部も、先を見通す人間として描かれています。

原作は未読なので、どういうバックグラウンドの人かよくわからないのですが、

ゼロ戦を操らせたらピカ一というから、普通に海軍の軍人さんだったのかな。

彼は語らないけれど、しかし、静かに絶望している。

「戦略」を持たない上層部を、やがて露呈するであろう破局を予感している。

それが、戦争に勝たなくていいから、死にたくない———。

という態度につながっていったのでしょう。

戦時中、「戦争反対」と言っただけで、非国民となじられ、

憲兵から暴行された、みたいな話がたくさん伝わっていますが、

当時でも、草の根レベルで、先(敗戦)を見通していた方というのは、

少なからずいらっしゃったのだろうと思います。

# たしか、少年H もそんな話ではなかったか。

正直、太平洋戦争関連の知識は、

コミック『ジパング』レベルなので、お恥ずかしいですが、

戦時中のいわゆる「大本営」における、戦略上のグランドデザインの欠落は、

『失敗の本質』を始め、さまざまな書籍、論説で指摘されていますよね。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

  • 作者:戸部 良一,寺本 義也,鎌田 伸一,杉之尾 孝生,村井 友秀,野中 郁次郎
  • 出版社:中央公論社
  • 発売日: 1991-08

国家は、「お国の都合よく」国民を使うことを再優先し、

・始めてしまったこの戦争をどう決着させるか(できるだけ損失を少なく)

とか、

・戦後、若い人たちの力がかならず必要だから、彼らの命は守ろう

みたいなことはまったく、考えていない。

その最たるものが、特攻隊。

じつは特攻隊についても、ほとんど知らなかったので、

ほんと無知をさらけ出すようですが、

選抜されたメンバーは本来なら戦争に行かないような、

予備役の若い人たちばかりだったとか。

映画のセリフにもありました。

九死に一生を得るような危険な作戦なら、喜んで参加する。

だが、特攻というのは十死零生だ。成功すなわち死だ。

特攻隊として出撃した機は、ほとんどが敵の空母や戦艦にたどりつけず、

途中で撃墜されたり、飛行機の故障で墜落したり、だったとのこと。

特攻隊の出撃シーンが2回ほどありますが、悲壮感をこらえて、

ぐっと盃でお酒を飲み干し、地面に叩きつけて割るのは、みんな若い人。

訓示めいた言葉を垂れ、一段高いところにいるのはみんなおじさんたち。

おじさんたちから先に行くべきじゃないか?

よしんばそれで戦争に勝ったとして、

年寄りと女子どもばかりの国になっちゃうよね・・・。

何のために死んでいったんだ?彼らは。

彼らを殺したのは誰なんだ?

人ひとりの命があまりにも軽んじられた時代。

というわけで、「お国」は守ってくれない。

宮部はジャングルの戦地にいても、

ゼロ戦が360°回転するシュミレーションとして、

木から逆さまにぶらさがるというトレーニングをしていました。

# 生き残るために。

また、教官となった後は、教え子たちを特攻隊として出撃させないために、

「不可」を出し続けました。

# 彼らを生き残らせるために。

個人の裁量で判断して、良かれと思うことを貫いていくしかないのです。

これは現代日本もまったくその通りと感じるし、

それを映画で鮮烈に切り取ってくださったことは、本当にありがたいな。

おっと、ちょっとダークサイドのほうをたくさん書いてしまいましたが、

これは大いなる愛の映画でもあります。

どういう展開かは観てのお楽しみ。

そして、絶対ひいおじいさんや、おじいさんに、戦争のお話を聞きたくなるはず。

# 我が家はもうみんな亡くなっています・・・。遅かった。

戦闘シーンも、わりとさらっとしていて、淡々としているので、

次回は家族で行こうかなと思っています。

広い広い太平洋を、たったひとりしか乗れないゼロ戦でびゅーんと飛んで行く。

絶対に映画館でご覧ください。

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)

  • 作者:百田 尚樹
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2009-07-15

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