05_BOOKS 宮尾登美子さん

[books]宮尾登美子『きのね』

震災以来、覗きに行くサイトの種類が変わってしまったのは、
 
わたしだけではないと思う。
  
 
 
ブラウザのブックマーク、RSSReaderの登録サイトも、
 
かなり入れ替わっていますが、読書についても然り。
 

私の場合、実用書にはほとんど手は伸びず、
 
読みたくなるのは「宮尾登美子」ばっかり。
 
 
図書館だけでは足りなくて、Bookoffにも足しげく通う日々。
 
なんだか、ものすごい中毒っぷりです。 
  

  
 

  
 
ということで、今まで読んだことのなかった作品を中心に、
 
一気読みしています(継続中)。
 
 

きのね〈上〉 (新潮文庫)

きのね〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者:宮尾 登美子
  • 出版社:新潮社
  • 発売日: 1999-03-30

 
 
タイトルは漢字で書くと「柝の音(きのね)」。
 
歌舞伎や狂言の幕開けを知らせる拍子木だとか。
  
 
歌舞伎はまったくの門外漢で、なーんの知識もないのびゆらですら、 
 
市川團十郎とか、成田屋といった名前くらいは知っています。 
 
 
「きのね」は、戦後の大スターだった十一代と、
 
のちにその妻となった女性をモデルとした物語。
 
 
父親が甲斐性なしだったために一家は離散、
 
女学校を卒業したら働くしかなかった光乃は、
 
とある縁で歌舞伎役者の家で奉公することに。
 
 
その家の長男が、雪雄(のちの十一代)。
  
病弱だったり、なかなか芸で芽が出なかったり、 
 
真面目できちょうめんな半面、癇癪も激しく、
   
いろいろなことが起こるのですが、
 
ずっと光乃は雪雄に仕えて、人知れず支えになっていくのです。
  
 
そして、ついに入籍。 
 

人気絶頂の歌舞伎役者が、「元女中」を嫁にして、
 
しかもすでに子どもも二人いたことを公表したわけですから、
 
そりゃあ新聞・雑誌はあることないこと書きたてたことでしょう。 
 
 
しかし、それは登美子さん。 
 
 
世間一般的には「あまり美しくない」とされるものの中に、
 
「真の美」を見い出して、教えてくれる。 

 
柝の音は、文中に「錫杖のような」と表現されていますが、
 
ピーンと張りつめた、澄み切った音と想像しています。
  

雪雄も光乃もこの柝の音のように、
 
芸の高みを目指して、清々しく生きた人たちだと思うのです。

きのね〈下〉 (新潮文庫)

きのね〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者:宮尾 登美子
  • 出版社:新潮社
  • 発売日: 1999-03-30

 
 
残念なのは、十一代の写真があまりWebでは見つからなくて、
 
どれだけ美男だったのかがよくわからん・・・(ソコ?)。
 
 
成田屋さんのサイトにはちょっとありますけどね、
 
やっぱりようわからん・・・。
 
 
国会図書館へ行くか、これ買うっきゃないんだろうか(笑)。
 

市川團十郎代々

市川團十郎代々

  • 作者:服部 幸雄
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2002-02-21

 

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